CASE.04
マネジメント・アップデート②
~ メーカー販社での導入事例 ~

事例企業の基本情報
- 顧客の事業概要:
- 建築関連設備の販売・施工
- 業種:
- 商社+エンジニアリング
- 規模:
- 250名
- 対象者:
- 管理職、リーダー、メンバー
Background
背景
伴奏サポート前に社長・管理本部長からお聞きしていたこと
- メーカー系列地域販社の合併を繰り返し全国統一の販社として新たなスタートを切った
- 人事制度、業務オペレーション、マネジメントスタイル、教育履歴がバラバラ
- 合併前の組織風土が根強く、1つの会社としてのカルチャーがない
- 若手社員の採用・定着・育成に苦慮。「若手社員をいかに確保し、育成・定着させるか」は重要な経営課題と認識
ここ数年の間に講じた施策(主にハード系の打ち手)
- 評価・報酬制度を改定し、世間並み以上の賃上げを実施
- 有給休暇取得を奨励する運動に取り組む(休み方改革)
- 拠点長の入れ替え(エリアを越えてマネジャー異動)
- メンター制度を導入(若手社員のケア)
- 管理職とメンバーの1on1を開始
それでもなお解消されない課題(+新たな課題)
- 社員からは「もっと給料を上げてくれ」という声が多々聞こえてくる。上げたいのはやまやまだが、賃上げにも限度がある
- 「評価・賞与査定結果に対して納得できない」という声が噴出
- 離職者総数は減ったが、優秀な社員の離職は減らない
- 「1on1しても業務の進捗チェックばかりで苦痛だ」という声が噴出
- 「せっかく若手の面倒を見ても辞めてしまうのなら意味がない」とメンター及び管理職が言い出す

Point
課題解決の着眼点
(マネジメントパートナーの切り口)
1.「若手の離職防止、不満解消」そのものではなく「エンゲージメント向上」に取り組む
- ハード&ソフト、両面から「エンゲージメント向上」に取り組む
- エンゲージメントサーベイデータを材料に、職場の「見える化 ⇒ 言える化 ⇒ 行動化」を促す
2.上下一体となって(=管理職・リーダーとメンバー、互いが協力し合って)取り組む
- エンゲージメント向上策は、上(管理職・リーダー)が先導して取り組むものではあるが、上だけが奮闘し、下(メンバー)は受け身ということでは施策は空回りする
- メンバーも当事者として主体的に関わってもらう

Result
効果&波及効果と今後の展望
- 管理職・リーダーの声(抜粋)
- サーベイ結果を基にメンバーと話してみたら、「そんなふうに感じていたんだ。本当は〇〇したいと思っていたんだ」と新鮮な気づきがあった
- サーベイとワークショップという場を設けることで、部署のエンゲージメント状態と自分のマネジメントについて考えざるを得ない時間を確保できたことが貴重
- 日頃の何気ない一言がチームのエンゲージメント状態に影響を与えていることを痛感した
- 1人孤独な取り組みではなく、他部署の管理職の考えを聞きながらの取り組みだったので続けられた。自分にはない方法論も取り入れることができた
- メンバーの声(抜粋)
- 「社員1人1人が風土づくりの一翼を担っている」という言葉が胸に突き刺さった
- 「“会社が〇〇してくれない”と文句を言ってないで、自分は何の貢献できるか考えたらどうか」という同僚の一言に目が覚めた
- 仕事が面白い or つまらないというのは自分の受け止め方次第なので、どうせ働くなら自分で面白くしようと思った
- 経営陣が認識する波及効果(抜粋)
- 離職者は一定数いるが、残ってほしい人の離職は減った
- 社員の愚痴が減り、提案(「〇〇しましょうよ」という声)が増えた
- 管理職間でマネジメント言語が揃い始め、バラバラ感が緩和された
- サーベイ2回目は大した変化がなかったが、3回目に願った方向での変化があった
- 今後の課題
- 社内広報を活発化する
=ビジョン・行動指針など、全社のベクトルを合わせ求心力を高めていく。各部署でのお客様の喜びの声(エピソード)を全社共有する - 目標管理制度の機能化教育
=管理職からメンバーへのフィードバックだけでなく、メンバーにも制度の意図をよく理解してもらう
- 社内広報を活発化する
